二つの伝承 9 ~日の神 と 月の神~
高良の神は「月神」とされています。
「潮満玉と潮干玉」を有し、月の如く、海の潮の満ち引きを自在に操る神。
また、「磯良神」の名から、「石上神」である「ニギハヤヒ神」だと思われます。
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この回を書く途中で知ったのですが・・・。
<伊勢の外宮のご祭神は、籠神社から来た月神>
籠神社の神は、月神であり、磯神と呼ばれていた。
そして「潮満玉と潮干玉」を有していた、と。
(見たのはYoutubeで、以前、放映した「世界不思議発見」の
「伊勢神宮」の回だと思われます)
これは、「高良の神」である「磯良神」に纏わる伝承、そのままです。
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京都府、天橋立にある籠神社の主祭神は、「彦火明命(ひこほあかりのみこと)」
かの神は、「天火明命、天照御魂神、天照彦火明命、饒速日命」(ウィキより)
とも言われています。
そこから来た、伊勢の外宮のご祭神は、「豊受大神」と名を替えています。
一般的には女神だとも言われていますが、
その神が稲荷神である「宇迦之御魂大神」であるならば、「ニギハヤヒ神」です。
やはり、「高良の神」は、「ニギハヤヒ神」であるのでしょう。
ただ・・・。
<外宮の神は、籠神社から来た月神であるニギハヤヒ神・・・>
天照である彼が、月神?
高良の伝承を見た時にも、それが気にかかっていたのです。
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「石上神宮」を調べた時に
<伊勢は「磯宮」と呼ばれていた>
ともありました。
ならば、伊勢の神は「磯神」。
主祭神が祭られている内宮の神の方が、「磯神」であったはずです。
それは日神、天照である内宮の神。
皇祖神の天照を女神とする際、「月神」として、
外宮の神として祭られることになったのでしょう。
「月神」は、高良の伝承同様に、
月の如く、海の潮の満ち引きに作用する、二つの玉を操る、
その性質から位置づけされたのです。
ならば、日神でもあり、月神でもあるのか。
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「日の神、月の神」
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思い当たる神がいます。
「艮の金神」です。
天理教の「おぢば」、そこは奈良の「三島神社」が元々あった場所。
その教祖である中山みき氏は、その場所で
「艮の金神(うしとらのこんじん)」と邂逅しました。
その神こそ、三島神社のご祭神である布留御魂神。
石上神宮の御祭神、ニギハヤヒ神でもあります。
「艮の金神」は、日月神示の神。
つまり「日月の神」です。
艮の金神である布留御魂神は、
日と月の神、その両方であるのです。
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日月、ひつきは、「日嗣」に繋がります。
<日嗣の神>
新嘗祭で、「住吉三神」の象徴であるオリオン座の三つ星を意識しているのなら、
それは「日嗣の神」が、彼の神であることを示しているのでしょう。
(「新嘗祭 と 住吉神 と ニギハヤヒ ~その1~」)
彼の神。
「天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊」
「住吉三神の底筒男神」
そして「歳神さま」でもあります。
スサノオの子であり、年始に幼児の姿として現れ、 年の終わりに
翁になるという稲穂の神。
生まれ変わりをする神様(人の部分が)でもあるのです。
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新嘗祭の記事を書いた、1年半前、ここに辿り着くとは思いませんでした。
「住吉神」との係わりについて、半信半疑だったのですが。
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住吉神の元宮の「現人神社」は、今、うちの産土神様です。
この”道”は、ようやくたどり着いたこの地が、
私が本当に還りたかった故郷だと教えてくれました。
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(おわり)
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こんばんは~(^0^)
「出雲神族・海部氏と丹後」(出雲大神宮の広瀬宮司と丹後の籠神社の海部宮司の対談)・
吉田大洋「竜神よ、我に来たれ!」から引用 を読んで籠神社のご祭神が???
ニギハヤヒのことが書かれていました。
ちょっと面白いので書いてみました。
もしよろしければ検索してみてください。
投稿: 章 | 2018年1月 9日 (火) 22時09分
こんばんは、章さん
面白いサイトを教えてくださってありがとうございます。
全部はまだ見ていないですが、なかなか興味深かったです。
籠神社のご祭神が高良の神ではないかともありましたね。
じっくり読んでいきたいです。
投稿: 弥沙 | 2018年1月12日 (金) 02時49分