日と月 ~宝満山と若杉山~
いつからか人は山に祈りを捧げた。
祈りはやがて神を生み出す。
人が山を繋ぐのは、祈りを繋ぎ、神を繋ぐことになるのだろう。
今でも人は山に惹かれる。
知らずとも山を駆け巡り、祈りを繋ぐ。
ひいてはそれが神を繋ぐことになる。
そうして、この街の守りは彼らが願った以上に強い。
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一人歩く山中、そんな言葉がつらつらと浮かんでは消え。
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宝満山と若杉山は「陽(日)と月」だと思いながら、
駐車場がある若杉山の太祖宮の下宮へ戻った時のこと。
無事に縦走できたことの報告と感謝を伝え・・・。
ふと縁起書を見ました。
左殿、天照皇大神、志賀大神、住吉大神
右殿、八幡大神、聖母大神、宝満大神
上宮にもありました。
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前に来た時は分からなかった。
聖母大神(神功皇后)と一緒に宝満大神が祀られていること。
ここ若杉山には宝満大神(竈門神社のご祭神)である「玉依姫」の伝承はない。
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その玉依姫は神武天皇の母なのではない。
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住吉大神、志賀大神、天照大神はいづれもニギハヤヒ命(櫛甕玉命)であった。
宝満大神が玉依姫であり、筑後風土記の甕依姫であるなら、
やはり神功皇后が「そう」なのかもしれないこと。
玉依姫(称号)であり、櫛甕玉姫であるミカシヤ姫。
若杉山は月。
宝満山は日(陽)。
その関係は、まさに日と月。
互いに手を取り、そっとこの土地を照らしてる。
祈りの力で守り続けている。
ちょうどこんな感じ。
(wikiの太極)
(陰陽勾玉巴)
若杉山の綾杉は、神功皇后が香椎宮の綾杉と「分け」たものだという。
香椎宮のそれは、彼女が「永遠にこの地を守る」と誓い植えられたものだそう。
太祖宮の宝満大神が「彼女」であるからこそ、
宝満山に現れたという玉依姫が「この山を永遠に守っている」と
告げたことは必然なのだろう。
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