楯崎神社 ~伝承の真実 その3~ 宗像姫の項
由緒書の宗像姫の項です。
宗像三前大神は、天照大神と素戔嗚尊、誓って久しき後に生座の御子なり。即ち
号して曰く、田心姫神、湍津姫命、市杵島姫命は沖津宮、中津宮、辺津宮の三所に
厳重に鎮座し、奇瑞、古今不変、国家鎮護の大神なり。旧事紀に案じて曰く、素戔
嗚尊の児、大己貴神、先に宗像奥津宮に座す田心姫を娶りて、一男一女児、味鉏高
彦根妺(*1)、下照姫命を生む。次に辺津宮に坐す高津姫を娶りて一男一女児、味歯
八重事代主神妺、高照光姫大神命を生む。味歯八重事代主神は化して八尋の熊鰐と
為り、三島溝杭女を通じて、玉依姫に生き一男一女児を生む。天日方奇日方命なり。
此の命、橿原朝の御世勅して、食国大夫となりて供奉。六世の孫阿田賀田須命は、
宗像朝臣等の遠き祖なり。宗像社記に曰く、当神、異賊に対し、最初、御合戦地の
事、御楯を築き始められし処を楯崎と号す。其の御楯、石と成りて今にこれあり。
軍に御勝ちあり。勝鼓を打ちたまえる処を鼓島と号す。其の鼓、石に成りて今にあ
り。それ神山の峻嶺上、草木蓊蔚(*2)楯板、石と化し、今猶(*3)其の石あり。面の径二尺五
寸、高さ五尺拾も削成せるが如く、東方に向きて立つ。三方石壁を築き、之を囲繞(*4)
す。土人之を敬畏し能く登陟する者あらんや。社の後に一岩窟の口あり。方二尺五
寸、深さ一丈二尺、乃ち神霊の窟宅とする所なり。西は海岸に面して儳巌千尺(*5)、こ
こに萬里の溟遼(*6)に絶するに臨み、心目の寥朗を恣し、それ眼下の礒(*7)恣く龍蟠り、虎
蹲り(*8)怪異萬状、若し夫れ且夕、潮水、懸崖に灑がば、奔涛絶壁を撃ち、怒りて
噴し、神を驚かし、魂を消し(*9)、人を騒がす所、咏吟の雅人、愛賞する所、楯石碕は
即ち此れなり。
(今、無い漢字などは相当しそうなものを当てました。違ったらすみませんです)
(*1)妺(妹ではない。女の人につける文字)
(*2)蓊蔚(おううつ。草木が盛んに生えるさま。)
(*3)今猶 今も尚、今でも)
(*4)囲繞(いにょう。いじょう。取り囲む)
(*5)儳巌千尺(ざんがんせんせき。極めて高く切り立った険しい崖)
(*6)溟遼(大海原)
(*7)礒(いわお。岩が突き出てるさま。磯)
(*8)龍蟠り、虎蹲り(竜蟠虎踞のことか。地形が険しく攻めにくい地域)
(*9)消し(原文は火+肖)
その2は、序文と大己貴命の項
その3に宗像姫の項
その4に神功皇后の項
その5~7に大意と考察します。
順番入れ替えました。
( つづく )
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コメント
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こんばんは!
無理無理、写真の字はもちろん、せっかく訳してくれても読む気になれません。
本当にお好きなんですねぇ・・・。
投稿: FUJIKAZE | 2021年4月 9日 (金) 21時34分
FUJIKAZEさん、こんにちは(*^^*)
ふふふふ(^_^)
うちもこれじゃなきゃ見ませんね!(≧∇≦)
自分の為のメモ書きみたいなのなんで、飛ばしてください!
どこかに書いておかないと、また原文を載せておかないと
違う意味もあるかもしれないので(^^;
最後にまとめて書こうと思ってます!(//∇//)
いつもありがとうございます!
投稿: 弥沙 | 2021年4月10日 (土) 11時15分