饒速日命・神の系譜 2 ~伊勢の神は磯良神・日月の神~
続きです。
< 伊勢の神と籠神社の神 >
伊勢の内宮に祀られているのは、本来は男神・天照大神である饒速日命。
彼の名は天照国照彦天火明櫛玉饒速日命(あまてるくにてるあまのほあかりくしたまにぎはやひのみこと)。
この名を分解した神の名も彼。
天照大神、天火明命、櫛玉彦、饒速日命。
伊勢(内宮)の神は独り身では寂しいと下宮に、籠神社の月神(*2)を呼び寄せる。(伝承での話)
独り身が寂しいと言うのは男神とは「古代史の謎」の著者 関裕二氏。
外宮の神は豊受大神。
籠神社の豊受大神であり、市杵島姫命。
宗像三神と言われてますが、実は一柱。
では、内宮におられるのは、籠神社に祀られる豊受大神の「片割れ(夫婦神)」である、天火明命。
籠神社ではそれを饒速日命とし、市杵島姫命は夫婦神としている。
内宮の神は、饒速日命だとここからも分かる。
*この辺り、関裕二氏の「古代史の謎」を参考にしている。
(「古代史の謎」 2 ~籠神社の神は天照大神・饒速日命~」)
内宮と籠神社
天照大神=天火明命=饒速日命。(内宮)
豊受大神=市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)(宗像三神)。
(宗像三女神については後にまとめます)
< 月神・饒速日命と高良神 >
*2 の内宮の天照が呼び寄せた外宮の月神。
籠(この)神社では、月神が饒速日命。
月神の名を持つ者に、高良大社の神、高良神がおられる。
福岡県久留米市の筑後国一之宮、高良大社(高良玉垂宮)の神。
高良の伝承(高良玉垂宮神秘書)では、住吉の底筒男神であり、安曇磯良(アントンイソラ)神。
(「神の鉾 2 ~高良玉垂宮神秘書~」)
(高良大社)
海の民、安曇(あずみ)氏の神でもあり、長野の安曇の地名などは、彼を信仰した一族が移り住んだ地。
その名は彼を表す。
(故に、山中の神社に海の神が祀られる)
「高良玉垂宮神秘書」には、かの神の同神が記されている。
高良神は、住吉(底筒男)神。
常陸国の神(鹿島神)
春日の神(武御雷神・たけみかづちかみ)
勝馬(福岡の志賀島の志賀神社の神の綿津見神・わたつみのかみ)。
高良大社は古来、物部の領地。
その社は彼らの祖神、饒速日命を祀るもの。
高良神は、住吉神であり、饒速日命。
(住吉三神は、実は一柱)
☆鹿島の神について、記事の一番下に補足説明。*3
高良大社と同じ伝承(同神など一致)がある。
(今は分かりませんが)鹿島神宮は、物部氏が神官を務めていた。
「儺の国の星」の著者、真鍋大覚氏は物部の子孫であり、先祖は鹿島神宮の神官を代々していたのだ。
鹿島神宮が、物部の祖神を祀ることは間違いない。
☆伊勢の月神は、籠神社と高良大社の饒速日命。
☆高良大社の神は、住吉神。
伊勢の神=月神=饒速日命=住吉神。
では、「神の系譜 1」で分かった「新嘗祭は饒速日に連なる神事」と繋がります。
その神事は、伊勢の神である饒速日にまつわるもの。
住吉神と歳神(稲穂の神)が関わるのは、彼が饒速日命だから。
しかし、内宮の神を女神としたときに、「月神の名」をも豊受大神に変えられた。*4
本来は内宮の天照が、日神であり、月神。
(神話で、天照が岩屋に隠れた(隠された)ことは、これも示唆している)(前回の*1のこと)
月神、饒速日命は、高良神(磯良神)である住吉神と同神。
磯良神は鹿島、春日と同神。
天照(伊勢の神)=日神月神=籠神社、高良神社(磯良神)の神=住吉神=鹿島神、春日神=武御雷神=綿津見神=饒速日命
< 日月の神・艮金神・国常立神 >
男神・天照大神は、日神であり、月神。
日月の神は、艮金神(ウシトラのコンジンカミ)。
又の名を、国常立神。
艮金神の名は、鬼門に出た鬼を退治したことから。
退治した者が、退治された者の名を名乗るのは、封印になる。*5(次回以降)
(「祓いの神 5 ~鬼門の神・艮金神~」)(アメブロのブログ)
艮金神は国常立神。
天理教の神でもある。
教祖の中山みき氏は、今のおぢばの場所でこの神と邂逅し、教祖となった。
おぢばができる前、そこには三島神社がありました。(後に今の場所へ移設)
三島神社の御祭神は布留(ふる)神。
石上神宮の布留大神。
かの社は物部の祖神、饒速日命を祀る。
(「’14 天理教教会本部 」)
(「饒速日命を求めて ⑲ ~日月の神・饒速日命~」)
中山みき氏が邂逅した、日月の神、艮金神は饒速日命であったのだ。
日月神=艮金神=国常立神=三島神社、石上神宮の神(布留神)=饒速日命。
*福岡一帯の「三島神社」の神は高良神であり、彼は饒速日命なので一致している。
(ともに神功皇后が祀られている)
伊勢神宮に祀られる神は饒速日命であり、高良と鹿島の伝承の磯良神。
名から導き出される数多のことがある。
( つづく )
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*3について
袋中上人氏の「琉球神道記」に鹿島明神についての一説があります。
(以下、引用)
「鹿島明神はもとはタケミカヅチの神なり。人面蛇身なり。常州鹿島の海底に居す。一睡十日する故に顔面に牡蠣を生ずること、磯のごとし。故に磯良と名付く。神功皇后、三韓に征し給う時に九尾六瞬の亀に乗りて、九州にきたる。勅によりて、梶取となる。
また筑前の鹿の島の明神。和州の春日明神。この鹿島。同じく磯良の変化なり」とある。
鹿島明神は建御雷神であり、磯良神。
その鹿島明神と筑前の鹿島神(志賀島の神)と春日神は同神ということ。
高良の伝承と同じことを告げている。
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