英彦山*大己貴神と宗像三神 ~祓いの神 4~
続きです。
英彦山には、修験道に伝わってきた縁起がありました。
以下、<彦山修験道縁起>より、解読、抜粋。
宗像三神は日の神を奉り、勅命により、最後に宇佐に降りた。
大己貴神が娶った田心姫命、瑞津姫命は、英彦山の北峰に鎮座し、北峰の主となった。
市杵島姫命はこの山(英彦山)の中腹に鎮座。
上宮
忍穂耳命の霊(魂)は、鷹と一つになって、東から飛来してこの嶺に止まった。
大己貴神は、北峰を忍穂耳尊に献上した。
故にこの山を日子という。
(忍穂耳命は、天照神の子だから)
田心姫命、瑞津姫命は、北山を降りた。
宗像三女神と大己貴神は、許斐(このみ)山に移った。
*宗像三女神が奉った日の神とは、大己貴神=饒速日命のこと。
*許斐山には、宇佐神宮の末社がある。
宇佐神宮の大宮司家が武士化した時に、許斐山に山城を造った。
(以下サイト、参考)
https://maidonanews.jp/article/14400234
*このことからも、神はそれを信仰する一族が土地に祀り、名を替えたり、伝承の中で「神が降りた地」とされることが分かる。
☆宗像三女神は、宇佐神宮に祀られる「比売神」です。
そこに共に祀られる神功皇后。
豊前豊後の一ノ宮の神は彼女であり、豊神とは神功皇后のこと。
☆宗像三女神は一柱であり、市杵島姫命。
市杵島姫命=弁財天=御炊屋姫=豊受大神=神功皇后
大己貴神=大物主神=饒速日命
英彦山に祀られていたのは、饒速日命と御炊屋姫です。
北岳の祠
(北岳 磐境(禁足地))
後に天忍穂耳命と名を替えられた。
山中には、天火明命を祀る大南神社もあります。
おそらく、「日子」の山の名で、饒速日命が御祭神のままでは都合が悪かったのでしょう。
(日子=饒速日命になってしまうから。彼が天照であることは徹底的に隠されます。)
日の神が天照。その御子が天忍穂耳とされるから、替えられたのです。
「移った、譲った」は、名を変えた同じ神のこと。
親等は関係なく、そのもの。
(天照の子=天照そのもの)
(「英彦山 奉幣殿~玉屋神社」)
< 夫婦神 >
☆この縁起には、「大己貴神と宗像三神が夫婦」とあります。
他にも
☆高良神(住吉)と、神功皇后が夫婦(高良玉垂宮神秘書)
☆住吉神と神功皇后が夫婦(大阪住吉大社の伝承)
☆天火明命と豊受大神が夫婦(籠神社)
それぞれ同じ神なのです。
大己貴神=大物主神=饒速日命=天火明命=天照大神=住吉神。
宗像三神=市杵島姫命=弁財天=御炊屋姫=豊受大神=神功皇后。
それぞれが名を替え、入れ替えられて夫婦として祀られているのです。
(「神の鉾 番外編 ~二柱の天照大神~」)
神社や伝承によりこの組み合わせが違う=それらは信用に値しない、のではなく、
全て同じ神であるから、色んな組み合わせになってると分かれば、腑に落ちるはずです。
☆大己貴神と宗像三神の組み合わせは後に登場します。
<羽白熊鷲退治をした者>
射手引神社(柿木)と冷水峠(シタクラツクシ坂)
これらの羽白熊鷲を退治したのも神功皇后でした。
(高良の伝承では、高良神(住吉神)と神功皇后)
射手引神社には彼女らが祀られ、伝承もありました。
(「射手引神社 1 ~神功皇后と高良神の熊襲退治~」) アメブロのサイト
射手引神社には、
香椎宮として、住吉神と神功皇后。
貴船神として、高龗神と岡象女神。
☆住吉神=高龗神=饒速日命。
☆神功皇后=岡象女神=豊受大神=織姫=瀬織津姫=御炊屋姫(饒速日命の后)。
*全て、高良神(住吉神)と神功皇后にたどりつきます。
彼らは饒速日命と御炊屋姫命であり、天照大神と豊受大神。
高良の伝承では、彼女と高良神は夫婦であり、共に戦っています。
彼らが熊襲を退治したのです。
故に、その社や山に祀られる。
彼ら自身が四座と脊振などで神事を行い、神の結界を張ったのです。
神功皇后が福岡の山々に登ったのはその為でした。
英彦山の大己貴神は饒速日命。
そして住吉神。
宗像神は、御炊屋姫であり、瀬織津姫。
そして神功皇后。
住吉神と宗像神、瀬織津姫。
彼らは、記紀の祓いの神です。
< 光の柱 >
いつもアメブロでコメントをくださる、天澤さんに言われて気づきました。
グリッドワーカーと言うそうです。
神事とは、これのことではないのか。
光の柱を立てる。
その光の柱が繋がり、結界ととなる。
まさにそのままです。
それは那珂川の安徳台で見ました。
神を一柱と呼ぶのはその為です。
( つづく )
現在、英彦山上宮は改修工事の為、一部登山道が通れなくなっています。
正面道は行者堂まで。
南岳、北岳は山頂まで。
南岳~中岳~北岳の縦走路も立ち入り禁止。
バードライン、北西尾根も登れません。
上宮前のドウダンツツジ。
改修後も残ってるといいなぁ。
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