住吉大社 ~饒速日命と天照と二つの珠~
去年の11月、奈良へ向かう途中、大阪の住吉大社へ。
住吉大社には、今までにたどり着いた数多のことが示されていた。
ずっと来たかった住吉大社。
反橋を渡る。
入ってすぐ見えるのが、第三本宮。
御祭神 表筒男神。
その奥にあるのが、第二本宮。
御祭神 中筒男神。
一番奥が、第一本宮。
御祭神 底筒男神。
この社において、一番奥にある本殿。
一番重要な社、それが底筒男神。
高良の神は底筒男神であった。
三柱とされているが、その実は一柱。
高良神(住吉、底筒男神)の后は神功皇后である。
彼女の社は第四本宮にある。
第三本宮の隣。
第四本宮 神功皇后
記紀の通りならば住吉神は、彼女の三韓征伐の折りに船の舳先へと現れ、玉体を守ったという神。
彼女は、その後、神託で得た神の宮へと向う。
その神の神田に水を引く為にと造ったのが裂田溝(さくたのうなで)。
「神の宮」は、那珂川の現人神社。
住吉の元宮。
しかし、それは記紀での話。
祇園祭では、住吉神、鹿島神、安曇磯良神(龍神)が彼女と共に三韓征伐へ赴いたとある。
鹿島の伝承と高良の伝承では、住吉神と鹿島神(タケミカヅチ)、安曇磯良神(高良神)、春日神、志賀の島(鹿の島、志賀海神社)神は同神。*1
(☆神の系譜 2 ~伊勢の神は磯良神・日月の神~)
つまり、別々の神とされているのは、みな同神。
また、高良の伝承と住吉大社の伝承では、高良神(住吉神)と神功皇后は夫婦であった。
船の上だけで会った神、ただそれだけの存在ではなかったのだ。
<高良と鹿島の神>
高良神は住吉であり、物部の神であった。
高良の伝承、高良玉垂宮神秘書には、彼が三種の神器をもたらしたとある。
(☆→高良玉垂宮神秘書 4 ~三種の神器と神紋~)アメブロの記事*後に記載
住吉神は物部の祖神の饒速日であったのだ。*2
さらに神秘書には、春日、鹿島、勝馬(志賀海神社)の神は同じとある。
「儺の国の星」の著者、真鍋大覚氏の先祖は物部であり、代々鹿島の神官であった。*3
故に、高良神(住吉神)と鹿島神(タケミカヅチ)は同神、饒速日命。
では、ここの住吉大社の神も彼であることになる。
高良神は住吉神なのだから。
摂社 大歳神社
彼が饒速日命であるから、ここに大歳神の宮があるのだ。
*摂社などはこの二柱の神(後の世の者を除く)。
奥に石の玉がある。
参拝の後、一度持ち上げ、願い事を思い、再び持ち上げた時に軽かったら叶うとされる。
大海(だいかい)神社。(住吉大社 HP「大海神社」)
御祭神 豊玉姫、豊玉彦
(HPには竜王(*6)、豊玉姫の父である海津見神も祀ると書かれてあるが御祭神の名にない)
住吉大社のHPには、この大海神社が摂社の中で最も社格が高く、住吉の別宮、住吉の宗社とされている。
<住吉大社の神>
*4「住吉大社神代記」には、この社(大海神社)の神は「津守安必登神」とあった。
津守は、海の守り神を表す。
住吉大社の神官は代々、津守氏であり、彼らの祖神は天火明命。
では、住吉大社、大海神社の神は彼であることになる。(祖神以外を祀らない)
住吉神=大海神社の神(豊玉彦、竜王)=天火明命
*5 また、安必登神は、あらひと神。
住吉の神は現人神とされ、国の大事の時に姿を現す神とされる。
住吉の元宮、那珂川の現人(あらひと)神社の住吉神の別名。
豊玉彦=現人神=住吉神
*6 竜王とは、福岡の志賀島の志賀海神社の神。
そこは竜宮と呼ばれ、綿津見三神(海津見神)は竜王、住吉と同神。(*1に繋がる)
彼が「竜王」自身。
竜王=志賀の神=綿津見三神=住吉神
*7 志賀神、住吉神は同神。(*1 より)
さらに高良神、鹿島神とも同神。
志賀神=住吉神=高良神=鹿島神
*8 高良神(住吉神)、鹿島の神は物部の祖神、饒速日命を祀る宮。(*2 *3 より)
高良神=住吉神=鹿島神=饒速日命
*9 豊玉彦、豊玉姫は饒速日命と御炊屋姫、高良神と神功皇后であった。
豊玉彦=饒速日命=高良神
豊玉姫=御炊屋姫=神功皇后
では。
*4~9より、
住吉神=豊玉彦=天火明命=竜王=志賀神=海(綿)津見神=高良神=鹿島神=饒速日命
この住吉大社と大海神社に祀られているのは、天火明命である饒速日命。
住吉神、現人神、竜王、海津見神、豊玉彦は彼。
これは、高良神が住吉神であり、饒速日命であることの確証にもなる。
では、やはり籠神社の「天火明命」も饒速日命。
共に祀られている豊受大神、絵馬に天火明命と共にあった「市杵島姫命」は、彼の后であった御炊屋姫。
彼女が高良神(住吉)の后である神功皇后、また豊玉姫。
豊受大神=市杵島姫命=御炊屋姫=神功皇后=豊玉姫
*絵馬には、天火明命(饒速日命)と書かれてある。
☆神の系譜*豊受大神 篇 5 ~女神・天照~
伝承の中で名を変えた彼ら。
しかし、彼らは元々は人であったのだ。
変えたのは後の世の人。
大海神社には玉の井がある。
(写真撮り忘れた!)
豊玉彦(山幸彦)が龍神から賜ったという二つの珠の内、潮満珠が沈められているとされる。
住吉神社には、二つの珠のお守りがあった。
境内にある謂れのある物は、すべて御祭神を示唆するもの。
豊玉彦の潮干珠、潮満玉。
高良神である住吉神の干珠満珠。
大国主神(大己貴神)の幸御霊、奇御霊。
饒速日命の十種神宝の生玉、死返玉。
すべて同神であり、同じ二つの珠を示す。
それは高良神がもたらした三種の神器の一つとなる。
珠(玉)を垂れる(授ける)。
故に高良神は高良玉垂神であり、神功皇后は息長垂(足)(おきながたらし)姫なのだ。
この社の神である住吉神が、別の場所(筑紫)の伝承では、二つの珠を所有していた。
その珠は、誰でもない彼自身の物であったはず。
「豊玉彦」は、紛れもない彼。
神話は、たった一つの彼らの物語から、何パターンも名や状況を変え、創られたもの。
ここに大海神社があり、潮満玉の伝承がある理由になる。
住吉の五大力。
他に摂社 志賀神社。
御祭神 綿津見三神。(*1の同神とあった神)
船玉神社。
御祭神 天鳥船命、猿田彦神。
アマノトリフネに乗ってきたのは、饒速日命。
船玉神は彼を示す。
猿田彦も彼。
*この神は、住吉三神の荒魂ともされる。
=同じ神。
浅澤社。
御祭神 市杵島姫命。
*弁天池の形をしている。
神功皇后は市杵島姫命(宗像姫、豊受大神)。
摂社、別宮などの神はすべて名を変えた彼ら。
住吉神は高良神であり、神功皇后はその后。
その実、饒速日と御炊屋姫なのだ。
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