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2024年7月26日 (金)

高良玉垂宮神秘書 9*高良神と神功皇后の異類退治 ①

彼らは異類退治をしていた。

「祓いの神」住吉と瀬織津姫は、彼らの別名であり、それが由縁である。

☆前回の記事

(「高良玉垂宮神秘書 8*ここまでのまとめ

****

一年ほど空きました。

ほったらかしは忍びないので、概要のみ書きます。
(そのまま書くとGoogle にダメ出しくらうので)

気になられた方は、アメブロの記事に飛んでください。

(「高良玉垂宮神秘書 9*高良神と神功皇后の異類退治」)

 

「高良玉垂宮神秘書」では、高良神は異類退治をしていた。

何度も「異類」の名はあるが「彦権現」と記載されているのは二カ所のみであった。

その一つ。

異類の攻め来るぞ、と思し召し。(中略)
ほどなく、行て彼人にはむ、高良のたまわく、人形を、と仰せけるにより、それより人形とは名付けたり。
彦権現、異国人にてまします間、彦権現はかりごとを成し給う。
それにより国を司ることなし
諸国旦那はつをもつはらとするなり
高良の彦権現は、もつはらの敵神なり
(「高良玉垂宮神秘書」解読、抜粋)

人形原の由緒となる記述。

高良神はこの地まで来た時に、人形(ひとかた)を見る。
異類かと思ったら、人形原にある石人であったというわけだ。

 

異類とは「彦権現」のことであった。

この地には、古墳があり、石人がある。
しかしそれらが作られたのは、高良神よりも後の時代の事。

おそらく、古墳の主との縁(子孫など)を伝えるものかもしれない。

 

この項で、高良神は方々を廻る。

神功皇后らが亡くなった後のことのように書かれているが、それらの地は、彼女の伝承地であった。

 

もう一カ所は「高良峰」。

こちらは後に、記載。

 

( つづく )

 

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2023年11月17日 (金)

高良玉垂宮神秘書 8 ~ここまでのまとめ~

続きです。

☆高良玉垂宮神秘書 7 ~高良神、神功皇后の祈りにより出現~


異類退治は次からで、その他をまとめます。

************************************

☆1 神功皇后が異類を退治する為に、四王寺の峰で住吉四神を呼び出した。

以後、底筒男神=高良神と夫婦となる。

 

☆2 現れた住吉四神は、すべて同神。
ゆえに表筒男尊の后である豊姫は、神功皇后と同神。

豊姫は、高良大社の本殿に合祀されている。
后以外は祀らない。

 

☆3 高良神は物部の祖神の饒速日命。

*物部の姓であり、以後、高良に関わる者は物部を秘すことと強く戒めている。

*三種神器を持つ。

*その内の一つ八尺瓊勾玉は、高良に伝わる当山一火の三つの玉。

干珠満珠は、彼が直接「竜宮」から借り受けた物。

 

彼が自ら地上にもたらしたものだ。

天皇の証であるそれは、彼から受け継がれた物になる。

 

高良神が饒速日であり、「最初」であることの証である。

 

これは新嘗祭、石上神宮の魂振り神事に繋がる。

住吉、石上=高良神(磯良神)と天照(伊勢は磯宮、磯神を祀る)を継承するための儀式であった。

☆新嘗祭と住吉神と饒速日命 1 ~住吉神~

 

では、☆1の彼らが出会った場所は大和である。

 

高良神は饒速日(住吉ほか)。

神功皇后は御炊屋姫、宗像神(市杵島姫命)ほか。

 

二柱の天照であり、後の為政者により、天照は女神のみになる。

それにより

☆4 宗廟が高良大社から宇佐神宮へと移った。

☆5 高良が「筑紫の隠神」となる。

 

また、皇紀を紀元前600年としたことで

*彼女が15代として皇室に組み込まれた。

*仲哀天皇の后とされた。

*神功皇后と高良神(住吉)の出会いの地が筑紫となった。

 

彼らは200年前後にこの国に生きた実在の者たちである。

☆後編 卑弥呼は神功皇后 ~祇園の神 12~)アメブロ

(祇園の神のシリーズ、リンク切れてしまったので、後にアップします)

 

高良神は祇園の神。
麓の祇園山古墳に眠るのは、彼の后の神功皇后。

卑弥呼の墓の比定地である。

彼らは高良の地におられた。

☆高良玉垂宮神秘書 6 ~皇宮と兜率天~

 

しかし今、神話の元となっているのは奴国・儺国である那珂川。

☆筑紫島の四つの面 ~建日向豊久士比泥別~

 

彼らはこの地にもおられた。

魏志倭人伝の「奴国」は那珂川周辺で間違いない。

 

では「邪馬台国」は高良の地でもあるのかもしれない。

(儺国=邪馬台国かも)

距離、方向は欺きだ。

主要地を他国に教えることはない。

Kaimen21_20231117044101

(左 海面上昇シュミレーションシステム

右 Googlemap)

 

邪馬台国が、彼らが統治していた地という意味なら、儺国を含む筑紫全体になるだろう。

 

( つづく )

 

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2023年8月22日 (火)

高良玉垂宮神秘書 7 ~高良神*神功皇后の祈りにより出現~

続きです。

☆→高良玉垂宮神秘書 6 ~皇宮と兜率天~


今までの事を念頭に置き、いよいよ高良神と神功皇后との場面。
(今までのと重なる所があります)

 

高良神は物部の祖神、饒速日。
神功皇后は、彼の后の御炊屋姫。

彼らは二柱の天照であり、高良神が隠神となるのは神の交代を意味する。

 

では、神秘書は彼らのことをなんと伝える。

 

 

< 高良神出現 >

高良神の出現の様子。

十五代神功皇后の時、異類が日本に来る。

その時、筑前の四王寺の峰に登り、大鈴を榊の枝にかけ、七日の間、異国の退治を虚空に祈った。

東の空に白雲現れる。

たちまち四方に開き光を放って、月神(高良神・底筒男尊)現れる。

月神が現れて半時してから、住吉明神(父のウガヤフキアエズ)と日神の垂迹の表筒男尊と中筒男尊が現れる。

白雲の中に四本の鉾を打ち違えたるは、四天王の鉾。

 

異国遂伐の時の高良の御文はこれである(神紋)。

四方に光を放つゆえに、門光。

Screenshot_202308221109242

高良大社神紋

高良四天王が、天降った所を四王寺が峰と名付けた。
(中筒男尊=神武天皇はすぐにいなくなる)

 

神功皇后は、月神と日神を両副将軍と定めて、三韓を攻めた。

その後、住吉明神(ウガヤフキアエズ)は帰って行った。

また虚空(兜率天)に住み給う。

(「高良玉垂宮神秘書」より 解読)

 ①

神功皇后の時代、異類が攻めてきた。
それは、「三韓征伐」でも「地方の豪族」でも無いことは伝承から分かる。

異類とは、人で無いものを言う。

住吉四神はすべて同神であり、后は神功皇后。
彼らは名を変えられた饒速日と御炊屋姫。

彼らが出会った場所は、伝承により違う。

*1 上記神秘書では、筑紫の四王寺山で、神功皇后の祈りにより現れる。
*2 神話(記紀)では住吉神は、神功皇后の三韓征伐の折りに船の舳先に現れる。
*3 饒速日と御炊屋姫は、大和で出会ってる。

 

彼らは*3の大和で出会ってるはず。
なぜ、このようなことになっているのか。

 

最たる理由は、二つある。

皇紀を紀元前600年としたこと。

高良神である饒速日は、皇室の祖神とされなくなったこと。

 

実際の彼らは200年代前後。(彼女は卑弥呼)
ゆえに長期の「作られた歴史」のその時代辺りに、彼らは入れ込まれている。

 

3世紀の日本の様子を告げる魏志倭人伝。
当時の様子を見ると、紀元前600年前から皇室が続いてるとは誰も思わないだろう。

神話で彼女が仲哀天皇の后であることも、これらに起因する。

 

記紀では、仲哀天皇は筑紫に来た後に崩御。
その時に神功皇后の側にいたのが武内宿禰であり、住吉との縁も匂わせる。

記紀では崩御の場所も違う。

彼女が身ごもった子は、不自然な妊娠期間。

 

すべて、皇室の歴史に取り込み、時代も合わせる為である。
しかし、武内宿禰、住吉神という存在は消せなかった。

神話、記紀はすべて彼らに繋がる暗号なのだ。

 

匂わせは彼女にもある。
日本書紀については、魏志倭人伝の記述を入れ込み、他国の書では彼女が卑弥呼だと暗に告げている。

彼女はそれであり、彼らはその時代の者である。

  (☆→祇園の神 11 ~前編 卑弥呼は神功皇后~

 

彼らは筑紫の神である、高良神と宗像神。
上記の理由から、筑紫で初めて会うことにされたのだ。

しかも彼は神話上の神、住吉として。

Screenshot_202308221109312

 

< 四王寺の峰 >

 

四王寺の峰にはその名の通り、四つの峰がある。
後にこの峰のそれぞれに、四天王を拝した。

毘沙門天はその一柱であり、高良神と習合される。
それ故に、この話が加えられたのだろう。

 

しかし、すべてが創作ではなく、真実があるものが伝承。
彼の同神は、それに乗っていたと伝わる。

 

高良神が乗ってやって来たのは白雲。
志賀海神社での高良神は、金色の雌雄の亀。
籠神社の天火明は、空を飛ぶ光る籠、海の中でも水が入らない籠。

彼は饒速日なので、それらはアマノトリフネになる。

では、筑紫での彼ら(神功皇后も)の出現地は四王寺山なのかもしれない。

 

宝物殿のタペストリーにはこの情景が描かれている。
(伝承、神話の重なることは、外せない重要な真実であることを示唆している。
 故に、昔話などで連綿と伝えてきたのだ)

 

( つづく )

 

 

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2023年8月21日 (月)

高良玉垂宮神秘書 6 ~皇宮と兜率天~

続きです。

☆→高良玉垂宮神秘書 5 ~再臨の神*高良神と現人神~

 

< 神の住い >

神秘書では、神功皇后と高良神は地上にいる間、皇宮におられたという。

それはどこか。

 

☆1 仁徳天皇の時代、神功皇后が崩御した時に皇宮を出て、その後、この山(高良山)にご行幸したとある。

では、皇宮は高良大社のある高良山では無かったことになる。


しかし矛盾があった。
まずは箇条書きで、該当部分を要約。

 

☆2 異国征伐の時に干珠満珠にて国土を治め給う。
  また皇宮にて神璽を持たせ給う間、御鳥井に玉垂宮とうち給うなり。

☆3 神功皇后の異国征伐の時、(高良神が)兜率天より此の地へ天下りし、「鎮在が辻」へ行かれる時、初めて 泊まった地が朝妻であった。

☆4 神功皇后が崩御した後、高良明神 豊姫 玄孫大臣 この御子大祝往子尊 武内大臣 皇宮を共に出る。

☆5 武内大臣は因幡国へ。

   靴を脱ぎ捨てお衣を枝にかけ山の奥に入り、隠れてしまう。

☆6 残り四人は皇宮より遥々行き、豊姫 玄孫大臣は肥前の国に留まりて、豊姫は河上大明神となり給う。

☆7 高良大明神 大祝日往子尊は九月十三日にこの山に遷幸あるなり。

(要約。それぞれ別のページに記載)


まずは、☆4~7
神功皇后が崩御した後の話だ。

 

☆4 皇宮を出たのが高良明神 豊姫 玄孫大臣 この御子大祝往子尊 武内大臣。

それらは二柱の神とそれぞれ同神(大祝往子尊は御子?)であり、神功皇后が亡くなった後ならば、「豊姫」はいない。


☆5 武内宿禰は因幡に隠れた。

因幡とは島根県。
しかし彼の「隠れた地」は福岡にある。


宗像の織幡神社。
沓塚があり、武内宿禰はそこに沓(くつ)を残して、空へ昇ったという。

 

☆→織幡宮 ~武内宿禰が天に昇った地~

神秘書にも「靴を脱ぎ」とある。
しかも彼は高良神と同神。

 

高良神は筑後の隠神とされた
との一文もあった。

筑紫を出ていないのだ。


☆6 河上に豊姫。

前回も触れたが、佐賀に河上神社(與止日女神社)がある。(まだアップしてなかった~)
豊姫(淀姫と同神)はこの地に祀られる。

そこから勧請されたのが那珂川の伏見神社。
祇園祭での神楽の演目に磯良舞がある。

彼らが「祇園の神」である所以だ。

 

☆4~6からは、皇宮は別の場所であり、放浪の末、*7のように高良神は高良山に移ったとの意味にとれる。

 

それと矛盾する記述が☆2~3

☆2 三種の神器と鳥居に玉垂宮
*玉垂宮とは今の高良大社。
*皇宮で三種の神器を持ってる間、鳥居に玉垂宮と刻んだのだから、それは高良大社の地のことである。

よって、皇宮は高良大社。

 

☆3 朝妻についての記述。
*朝妻は高良山の麓。
*兜率天とは、彼らが筑紫に来る前におられた場所。

饒速日と御炊屋姫ならば大和になる。

ここの場合は、その「筑紫に移動してきて」との意味となる。(*1)

 

*鎮在が辻とは。

彼らは異類を様々な土地で退治していた(故の祓いの神)。
異国征伐とは、羽白熊鷲退治のことでもあり、それは「冷水峠」になるだろう。

筑紫の幾つかの伝承はその地で重なり、関わる者はすべて名を替えた彼らとなる。

 

側の大根地山には、「神功皇后が神々を下ろし、それを鎮めた」とある。
同神である筑紫神社、筑前風土記の甕依姫の伝承でも「鎮めた」。

よって鎮在が辻とは、羽白熊鷲を鎮めた地である冷水峠。

☆→命尽くし神の出現地*冷水峠 ~筑紫神の伝承 7~

 

彼らはその地に赴く前に、朝妻に泊まったということ。
(朝、妻になったの意)

 

それを裏付けるのが、高良の祭。
まず朝妻を巡るのだ。

祭神に縁のある地を巡るのが御神幸なので、一番の縁のある地となる。
「皇宮」が別の場所ならば、ここに先に来ないだろう。

彼らは筑紫の神なのである。
その実、どこにも行っていない。

 

では、

☆5 武内宿禰の因幡

☆6 豊姫の河上(與止日女神社・佐賀)

それらに共通することは、「彼らが後に御祭神として祀られた地」。

 

高良神は饒速日であり、大物主、大国主(ほか神話のほとんどの神)と同神。
因幡=島根には、大国主が祀られる出雲大社がある。

*これは彼が高良神であり、大国主であることの証でもある。

 

佐賀には豊姫が祀られる河上=與止日女神社。
まして、豊姫は神功皇后と同神。

崩御した後、歩いて移れはしない。

 

よって、皇宮は高良大社のことであり、神功皇后が崩御した後、高良神はその地に残ったということになる。

高良山の祇園山古墳に麓に彼女は眠っている。

 

彼は祇園の神。

☆→祇園の神 9 ~高良大社の祇園の神~

 

共に過ごした地に埋葬しようとするのが自然な気持ちであろう。
そこに眠るのは彼女だ。

☆→祇園の神 10 ~卑弥呼の墓*祇園山古墳~

☆→祇園の神 11 ~前編 卑弥呼は神功皇后~

 

気になる一文がある。

上宮を兜率天ととりたり、秘すべし。

上宮は皇宮である高良大社の地のことか。

(高良の祭りの時)この三ヵ玉の威力、高良山一火と照らし、上宮御殿によりいで、八か寺を巡り(中略)

元のごとく上宮御殿に留まる。

もしこの火消ゆることあらば、当山滅亡たり。

ここでも上宮は大社を示す。

 

ならば、おそらく今もそこに三種の神器の一つ、八尺瓊勾玉が眠る。
兜率天とは、高良の神が住まわれる=祀られる地。

*7が伝えることと同じ意味になる。

 

*那珂川=儺の国(奴国)には、住吉の元宮の現人神社がある。

神話の元もここの地名、地形。

この地も彼らにとって特別な地であることは確か。

☆→筑紫島の四つの面 4 ~建日向豊久士比泥別~

 

そこが神話の「建日向豊久士泥別」であるので、もしかすると両方いたのかもしれない。

 

 

( つづく )

 

 

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*1 尚、住吉大明神(神秘書では住吉の父)が帰ったとされると兜率天は「神がおられた地、戻る場所」を意味する。前回のように崩御の意味ともなる。意味が変わる。




2023年8月20日 (日)

高良玉垂宮神秘書 5 ~再臨の神*高良神と現人神~

続きです。

☆→高良玉垂宮神秘書 4 ~三種の神器と神紋~

 

< 現人神 >

高良神が記したという文がある。

 

大菩薩御記文

九国高良の麓の為依り、我九国人の慇(あわれみを)もらさず。

敵軍滅ぼさんと思わば者、味方の先鋒なりて供に戦う。

物部を去って、肉身神秘□他にすることあれば、この山共にもって我滅亡たり。

物部を続かせずは、我左右へ寄ることなかれ

我兜率の内いんともいえり*、我ために心さしあらん人は、高山に登りて、むこはらをたたいて祈れ

「高良玉垂宮神秘書より」

 

上記の緑文字は下記に。

☆→高良玉垂宮神秘書 2 ~高良神は物部の祖神~

 

*いんともいえりは、”隠とも云えり”であろう。

兜率天は住吉四神(父と三神)が地上に下りてくる前におられた所。

父である住吉大明神(ウガヤフキアエズ)が戻った地である。
(全て同神)

では”兜率天に隠れたとしても”である。

この場合は、”崩御したとしても”との意味になる。

 

では、その後に続くのは「現れる、戻ってくる」となろう。

更に高良神と同神の伝承などから繋がる。

 

☆天照

神話では岩戸に隠れ、開かれた時に再び現れる神。
(男天照から、女神天照への交代も示唆)

 

☆住吉神

元宮の那珂川の現人神社には、国の大事の際、人の前に姿を現し、神通力をふるう神とある。
現人神の由緒は、人(神功皇后)の前に初めて現れた神であるが、それも意味している。

 

☆現人神(広辞林)
随時、姿を現して、霊験あらたかな神。
特に住吉や北野の神などをいう
***

 

ならば、上記大菩薩御記文の意味する所は。

 

高良神は九州人の憐みをもらさず、敵国を滅ぼさんと思う者の先鋒になり共に戦う。

(そのような状況になった時)高良の神が崩御したとしても、祈るものがあれば戻ってくる。

国の大事の時の再臨を預言しているのだ。

 

高良神と住吉神と天照。
同神であるから繋がる。
それが重要なことであるから、神の姿を変えられても残されている。

 

< 神の名 >

神秘書には神の名が並ぶ。

 

厳島大明神 竜神
宗像大明神 水神

皇后の妹二人おわします。

一人は宝満大神。
一人は河上大明神となりたまう。

 

宝満宮竈門神社には、神功皇后と玉依姫。

玉依姫は筑紫神社や周辺の伝承から、白日別である高良神と共にしていた神功皇后と分かっている。

☆→筑紫神の伝承

 

河上大明神とは、佐賀の川上の地名にある與止日女神社(別名が河上神社)のことであり、御祭神の淀姫。

神功皇后の妹とされており、豊姫と同神。

豊姫は高良大社の本殿に合祀=后の神功皇后である。

☆→高良大社の旧豊咩神社*豊姫と神功皇后 後編~

 

厳島の神(女神の天照)=宗像神=御炊屋姫。

彼女は、饒速日(=高良神)の后。

女神たちは全て同神となる。

 

 

( つづく )

 

 

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2023年8月19日 (土)

高良玉垂宮神秘書 4 ~三種の神器と神紋~

続きです。

< 三種の神器 >

彼らは、天皇の印である三種の神器を所有していた。
以下、青文字(「高良玉垂宮神秘書」より引用)

 

皇宮にて三種の神器をはからい給う。
神璽は高良明神が預かり給う。
宝剣は神功皇后持たせ給う。
内侍は玄孫大臣預かり給うなり。
(「高良玉垂宮神秘書」より)

 

三種の神器とは、神璽、宝剣、内待の三つ。
内待とは八咫鏡のこと。

神璽とは、八尺瓊勾玉のこと。
高良大社に伝わる<当山一火>にある。

 

当山一火は高良神が神璽(しんじ)の玉を、異敵攻める時に皇宮に至るまで預かる。
また干珠満珠を竜宮に借り、異国を平らげる。

この三ヵ玉の威力、高良山一火と照らし、上宮御殿によりいで、八か寺を巡り(中略)元のごとく上宮御殿に留まる。
もしこの火消ゆることあらば、当山滅亡たり。
(要約)

 

神璽と干珠満珠の三つをもって高良山一火。

干珠満珠について、このような記述がある。


高良大菩薩皇宮へおわします時、添も大神は月神にてまします間、位をすへり、大政大臣一位とかうしたまう。

藤大臣は異国征伐の時、干珠満珠を龍宮へ借るべき為の名なり。

 

高良の神が自ら竜宮から借り受けてきたのだ。

干珠満珠は高良神が所有し、潮の満ち引きを操っていたという。

故に月神。

 

彼は葵祭でも、龍神・安曇磯良神であった。
海の綿津見神自身でもある。

では、「龍宮」に住み、自らもって来たということになる。

 

平家物語では、三種の神器の宝剣は竜宮のものであり、借り受けているだけだと記述がある。
まさに、これを意味している。

では、それをもたらしたのは、高良神なのだ。

 

干珠満珠の形状について記載があった。

 

干珠は白珠、満珠は青き玉なり
長さ五寸ばかり。
頭は太し、尾は細しと云り。
高良を玉垂宮と申すなり。

 

まるで勾玉だ。
この干珠満珠と神璽で当山一火。

 

竜宮から玉を垂れた(授かった)ので、高良玉垂宮と呼ぶ。
また、神功皇后の別名は息長垂姫。

彼から玉を授かった故、名が対になっている(夫婦で対の名)。

 

彼は自らそれを竜宮から借り受けた。
神功皇后との異類征伐などで、使いこなしている。

彼は饒速日なのだから、十種神宝になる。
では、天皇の証であるそれを、地上へともたらしたのは彼だと言うこと。

間違いなく、祖神なのだ。

Koura_20230818135601(高良大社)

 

< 天照 >

天照に関する箇所がある。

第一に大日の尊、日神の御ことなり。
天照大神にておわしますなり。

 

日神とは住吉の長男、表筒男尊。
しかし三神は同神。

したがって、底筒男尊である高良神は天照ということになる。
三種の神器を持つ彼らこそ、皇祖神なのだ。

 

彼は物部の祖神、饒速日である。

 

< 高良神楽 >

高良に伝わる高良神楽。

異国征伐の時の次第なり、毎日怠らず
五人神楽男
住吉 高良 諏訪 熱田 三嶋 五人の神楽男の子をいう
皇宮 河上 宝満 かれこれ八人の女房をいう

 

神秘書では、「五人神楽男、八乙女女房とは、天照が天の岩戸に籠った時、神楽をしたもの」でもある。

では、それらの事柄が同じであることを示唆している。

 

*神話での天岩戸は、異国征伐を暗喩している。
高天原でスサノオが暴れ、天照が岩戸に籠り闇になる➡岩戸が開き、世の中が光明るくなる。

☆彼らが異類を退治し、世の中が明るくなったことを示す。
(男天照から、女天照への交代など他にも意味がある)

 

高良神楽の八つの姓は、すべて高良神と神功皇后の替えられた名。

それらに関わるのは彼らだと示唆。

 

三嶋(三島)神社の神は、奈良では石上神宮の布留神。
福岡では高良神と神功皇后だ。

(石上神宮の摂社にも神功皇后が祀られる)

河上、宝満は神功皇后。

 

では、神秘書が意味するものは、

異国征伐により、世の中が明るくなった。

それをしたのが、高良神と神功皇后。

 

その神楽を毎日続けよ。

隠された高良神の偉業を忘れないようにということか。

 

< 神紋 >

高良大社に祀られる三神の神紋について。

☆高良神は門光(木瓜)

由来は、神功皇后が四王寺山で祈り、高良神や他の住吉神が現れた時の様子となる。

 

東の空に白雲現れ、四方に開き、光を放って月神現れた。

白雲四方に開きたるは四天皇(住吉大明神と住吉三神)。

四つ鉾はその中に打ち違えて見えた。

四方に光を放ったことから、門光と名付けた。(要約)

Screenshot_202308181400152

 

☆住吉の紋は桐

ウガヤフキアエズ尊の産屋を鵜の羽をもってふき、桐の木の柱建て、桐の葉を敷き給える故

 

☆八幡の紋は巴

神功皇后異国遂伐の時、八幡を宿し、皇后の御船の前の水の巻目を見て、八幡のは巴となる。

 

高良大社での住吉の紋は五七の桐。
神功皇后の神紋でもある。

そのどれもに彼女が関わる。



( つづく )

 

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2023年8月18日 (金)

高良玉垂宮神秘書 3 ~筑後国一之宮の高良大社~

続きです。

☆→高良玉垂宮神秘書 2 ~高良神は物部の祖神~

 

高良の神は神功皇后と深い関わりを持つ。

それは後に。

 

< 大社について >

高良神は、神無月の出雲大社へ行かない。

筑後国では神有月と申すとある。

(「高良玉垂宮神秘書」要約)

それほどまでに位の高い神と告げている。

 

高良大社は日本第二の御社。

仁徳天皇の時、高良大社は九州の宗廟であった。

聖武天皇の時に宇佐神宮が創建され、宗廟を譲った。

その理由が、神功皇后が新羅を攻める時、異国を治めたことによるという。

宗廟を宇佐へと譲られてから、高良神は筑後の隠神とされた。

(「高良玉垂宮神秘書」より要約)

 

宗廟とは、そのままの意味だと皇室の祖先を祀る宮。
それが元々は高良大社であった。
では、皇室の祖神は高良神だということになる。

九州の宗廟であった高良から、宇佐へ移された。
その理由が神功皇后の新羅征伐であるという。

理由としては腑に落ちない。

 

高良神は初めてこの世に姿を現した神。
その神功皇后を助けて、共に異類を退治し、国を平らげた。
神話の「新羅征伐」にも加わっていた。

ではなぜ、高良から宇佐へ移す必要がある?

 

<天照の交代>

高良から宇佐へ。

それは、皇祖神が高良神から、宇佐神である神功皇后へと移されたことになる。

前回もあったように、高良神(住吉)は饒速日であり、天照。
だが、今の天照は彼の后の御炊屋姫。

彼女は宇佐に祀られる神功皇后。

 

☆住吉神は高良神であり、神功皇后と夫婦。
彼は饒速日なのだから、神功皇后は御炊屋姫となる。

なお、市杵島姫命は宗像大神。
宇佐に神功皇后と宗像大神が祀られるのは同神だからだ。

☆→女神天照*御炊屋姫

☆→卑弥呼は天照であり、豊受大神、神功皇后

 

時の為政者により、天照の交代が行われた。
男神から女神へと。

故に高良大社から宇佐神宮へと移されたのだ。

以後、彼は隠された神となる。

 

神話の天照が岩戸に籠り<*神の交代>、月読神が活躍しないのはこれを示唆している。
高良神は月神とされている。

 

尚、宇佐神宮には宗像三神と八幡大神も祀られる。
宗像大神は市杵島姫命(三神は同神)。

彼女は弁財天であり、奈良でその名で呼ばれるのは唯一、御炊屋姫である。

 


( つづく )

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2023年8月17日 (木)

高良玉垂宮神秘書 2 ~高良神は物部の祖神~

続きです。

☆→高良玉垂宮神秘書 1 ~神話と高良神~

★1 < 高良神と神部物部 >

高良神とは何者か。

高良玉垂宮神秘書。
筑後国一之宮に伝わる伝承が記された本。

そこにこんな文言がある。

 

高良大菩薩の御記文にも、五姓を定ること、神部物部を秘せんがためなり

(「高良玉垂宮神秘書」より)

大神、つまり高良神が記したという。
かの神は物部の神であった。

五姓とは、丹波氏、安曇氏、前田氏、草部氏、草賀部氏
神部物部を隠す為、五姓の名に変えたのだ。

 

安曇氏は、綿津見神=志賀島の志賀海神社の神
ほか

丹波(丹後)には籠神社。
祭神は天火明=饒速日
豊受大神=市杵島姫命=御炊屋姫 

 

*天火明命

高良神は住吉。
大阪住吉大社の代々の神官の祖先は天火明という。

みな、同じ一族が祀った同じ神であった。
神を守る為、自らの姓も捨て、神の名も変え、それぞれの地で祀ったのだ。

高良神は物部の祖神、饒速日である。

 

 

★2 < 月神と天照 >

高良神は天火明であり、籠の神。

そこから伊勢の神に繋がる。

伊勢内宮の天照は、籠神社の月神・豊受大神を外宮に呼んだ。
籠神社には天火明と豊受大神。

では、呼んだのは片割れである「天火明」だということだ。

 

彼は高良神の「月神」である。

高良玉垂宮神秘書にその記述があった。

高良大菩薩皇宮へおわします時、添も大神は月神にてまします間、位をすへり、大政大臣一位とかうしたまう。
藤大臣は異国征伐の時、干珠満珠を龍宮へ借るべき為の名なり。

 

干珠満珠で、海の潮の満ち引きをする、月の力と同じであるから月神。
彼は安曇磯良神。

伊勢の古名は磯宮であり、磯神を祀る宮である。


「外宮の神は、籠の月神」とは、
伊勢の磯神は、籠神社の天火明だと示唆していたのだ。

 

つまり、物部の祖神の饒速日が、伊勢の天照でもあり、月神でもあるということだ。
月神とは、隠された神=月読神も意味している。

 

干珠満珠の他、三種の神器も所有
玉を垂れる=授ける

故に高良玉垂命

彼がそれをもたらした神=祖神

☆→高良玉垂宮神秘書 4 ~三種の神器と神紋~)こっちではまだなのでアメブロの記事

 

 *彼は志賀海神社(竜宮)の神、綿津見神と同神であり、龍神・安曇磯良神。

そこから八大龍王に繋がっている。

それらの「浦島太郎伝承」に酷似の伝承は、神の由緒を示す。 

 

彼自身が竜宮の主・龍神であるのだ。
元々、珠は高良神の物であったことになる。

☆→八大龍王と弁財天 2 ~神功皇后伝承~

 

★3< 物部の神 >

物部の記述があるものをまとめた。
原初は漢字とカタカナの文。

なるべくそのままの意味が伝わるようにと、要約してない。

*訳はブログ責任者。

 

大神御記文 物部を背き、三所大神の御神秘を他姓が得しることあらば、当山滅亡たり。

(「高良玉垂宮神秘書」より)

物部を背き、神の御神秘を他姓にもらしてはならない。

この神秘書が発行されたのは昭和47年6月1日。
それまでは彼が「物部に関わるもの」であることを隠さなければならなかったとになる。

 

大善薩御記文(大菩薩=高良大菩薩)

物部を去って、肉身神秘□他にすることあれば、この山共にもって我滅亡たり。

物部を続かせずは、我左右へ寄ることなかれ

(「高良玉垂宮神秘書」より)

彼は物部の神なのだ。

だから物部を続けよと言っている。

 

物部は饒速日命と御炊屋姫から始まる。
高良神は、その途中の者ではない。

繰り返しだが、全ての神は彼らに集約される。

 

高良神は安曇磯良神。
磯神であり、石上(いそのかみ)は物部の祖神。
伊勢は古来、磯宮。

磯の神を祀るゆえ。

 

神は変えられていない。
名を変えられているだけなのだ。

☆→男神*天照とは まとめ 前編

☆→男神*天照とは まとめ 後編

 

 

★4 < 繋がる神 >

高良神は住吉神であり、安曇磯良神。

安曇磯良神とは筑前国にては志賀大明神

常陸の国にては鹿島大明神

大和の国にては春日大明神

(「高良玉垂宮神秘書」より)

志賀は志賀海神社の綿津見神。
安曇一族も高良の「五姓」にある。

 

鹿島明神について、袋中上人氏の「琉球神道記」に同じことがあった。

「筑前の鹿の島の明神。和州の春日明神。この鹿島。同じく磯良の変化なり」

☆→神の系譜 2 ~伊勢の神は磯良神・月日の神~

 

「儺の国の星」の著者、真鍋大覚氏の先祖は物部であり、鹿島の神官を代々勤めていたことも証になるだろう。

「春日の神は鹿島から鹿に乗ってやってきた」

奈良の人なら良く知っている一文。
同神を示唆している。

 

 

★5 < 神功皇后と物部の神 >

彼らは神功皇后の呼びかけにより、地上に降臨する。

その後の名が、底筒男尊は大政大臣物部保連。
表筒男尊が、玄孫(ひまこの)大臣物部大連。
中筒男尊は地上に留まり、神武天皇となる。

表筒男尊の后が豊姫。
底筒男尊の后が神功皇后。

(「高良玉垂宮神秘書」より)

高良大社の本殿には豊姫が合祀。
では彼女が「神功皇后」自身となる。

違うのならば、后を差し置いて、議妹を祀らないだろう。

 

豊姫と夫婦となる上筒男神。
豊姫が神功皇后と同神なのだから、上筒男神と底筒男神もまた同神。

住吉三神は同神なのだ。

 

神話での住吉神は、イザナギ神から生まれる。
イザナギも三神も同神であることを示唆している。

 

その神が人として現れた時の姓が物部とある。

神秘書によると、表筒男尊は大祝家の先祖となる。
この一族が以降、高良大社の祭祀を司る。
神秘書には高良神の俗躰を継いだとある。

 

高良山に御遷幸あってより、高良大明神正一位と定めたまう。

御託宣より、大菩薩、俗躰を大祝に譲りたまいて、大祝大明神正一位を譲り、高良大菩薩となりたまう。

これによりて大菩薩御垂迹を受け、俗躰を継ぎ給う、高良大明神正一位をひきかえて、御鳥居に書くを玉垂宮とうちたまう。

また大祝へ御譲りの鳥居には末代までも、大祝大明神正一位と書くをうちたまうなり。

代々は井の文にも如此書べし。

大祝大明神物部安何正一位、大祝家を継ぎてよりは、隠居たりてゆうとも、祝の文は如此書べし。

(「高良玉垂宮神秘書」より)

継いで後も彼らは「物部」であった。


彼らの神は間違いなく、物部の祖神であるのだ。
それが饒速日命。

それを隠すため、姓を変え、代々忘れぬよう社を守ってきたのだ。

 

 

彼の后は御炊屋姫。

一方、高良神の后は神功皇后である。

 

 

 

( つづく )

 

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2023年8月15日 (火)

高良玉垂宮神秘書 1 ~神話と高良神~

筑後国一之宮「高良大社」に伝わる。

高良玉垂宮神秘書。

Koura_20230815181501高良大社

今一度、解読してまとめる。
全てが「そのまま」の真実ではなく、神話やその他の事情により、名や状況を巧みに変えていると感じる。

(以下、青文字「高良玉垂宮神秘書」解読)

**********************************

ウガヤフキアエズ尊は住吉大明神(明星天子の垂迹)
この御子五人
二人は女子、三人は男子

女子は
表津少童命(うわつふかたつみのみこと)
中津少童命

男子は
嫡男 表筒男尊 日神の垂迹  大祝先祖(物部であり、高良の祭祀を勤める) 
次男 中筒男尊 神武天皇
三男 底筒男尊 月神の垂迹  高良大菩薩

次男中筒男尊はこの国に留まって、神武天皇と現れ天皇の初めとなる

住吉大明神、表筒男尊、底筒男尊
この三神は天神にておられる間、兜率天に住まい、三光と現れ国土を照らしたまう。

*******************

 

住吉三神、及び神秘書の住吉大明神(住吉の父、ウガヤフキアエズ尊)は同神だ。
神話の神はすべて彼らとなる。

☆男神天照*饒速日命

*イザナギという一柱の神から生まれた
  ↓

*イザナギと同神
*住吉三神は同神

 

彼から天照、須佐之男、月読なども住吉と共に生まれている。

高良神である住吉は、饒速日命。

 

日神=国照天照彦天火明櫛玉饒速日命
月神=高良神
海神・スサノオ=祇園の神=高良大社の下社の呼び名=高良神が祇園の神


京都の祇園祭では、龍神・安曇磯良神(高良神)、住吉、鹿島、神功皇后が登場する。
神功皇后以外は、神秘書で同神。

祭りは神の為のものであり、彼らが祇園の神であることに他ならない。

 

更に神秘書では、表筒男尊の后は神功皇后の妹の豊姫、
底筒男尊の后は神功皇后とある。

 

しかし、高良大社の本殿に合祀されているのは豊姫。
后以外、共に祀らないので、彼女が神功皇后。

ゆえに住吉三神も同神となる。

 

彼らの話は、様々な伝承になっていった。
その一つが、山幸彦海幸彦。

 

< 山幸彦海幸彦 >

神話では、ウガヤフキアエズの親は山幸彦と豊玉姫。

その伝承も神秘書には書かれていた。
(「高良玉垂宮神秘書より)

天照大神の御子、四人おわします。
三人は天照大神より、四代まで継ぎ給う。
正哉吾勝々速日天忍穂耳尊の御弟は天津彦々火瓊々杵尊、此の御弟は彦火々彦火々出見尊、此の弟を彦ソオリ尊と申し奉る。(*1)

(以下、あらすじ)

弟のソオリ尊(神話の海幸彦)から釣り針を借り、海に出た彦火々出見命(山幸彦)。
その釣り針を無くして、途方に暮れてしまう。

塩土翁老(しおつちのおじ)が現れ、
「あなたの徳を忘れていないから現れた」と言い。

目無し籠に彦火々出見命を入れ、海中に入れた。

ほどなく、龍宮界へ。
此の謂れを(何故、竜宮に来たのか)と言えば、
竜王は「此の世界で三年逗留あるならば、その問いに答える」と言われる。


竜宮へ行き、竜王の娘の豊玉姫と夫婦に。
二人で地上へ行き、豊玉姫は鵜の羽を敷いた産屋で出産。

生まれたのがウガヤフキアエズ。


豊玉姫は子を産んでから百日戸を開けないでと言ったのに、彦火々出見命は開けてしまう。
彼女は大蛇となっており、海に帰った。

竜宮から妹の玉依姫がきて、ウガヤフキアエズを養育。
やがて二人は夫婦となる。

 

塩土翁老は大阪住吉の奥宮の神。
住吉と同神。

類似の話は神の由緒を示し、神も同じ。

*(*1)の天照大神の御子とあるもの
*山幸彦(彦火々出見尊海幸彦(ソオリ尊
*浦島太郎
*八大龍王
*磯良神(高良神)と神功皇后の伝承

これらはすべて同じ話が元であり、登場するものは全て彼らになる。

★天忍穂耳尊=天忍骨尊は香春神社の御祭神であり、以下のシリーズで饒速日命と繋がっている。
また、英彦山では大己貴命、宗像三神から山を譲られている=同神を示唆。

☆香春神社と神 ~高良峰の祓いの神 3~)アメブロの記事(後に書きます)

 

豊玉姫(乙姫)は、豊姫であり、高良の伝承の神功皇后。
竜宮の竜王は、八大龍王社の祭神、綿津見神=志賀海神社=高良神と同神。

(=脊振の毘沙門天である乙護法善神)

さらに彼らは籠神社の神。
籠は、ご祭神が乗っていた空を飛ぶ光る籠、海に入っても水の入らない籠を意味する。


塩土老翁(住吉神)の目無し籠はまさにこれのこと。
磯良神が乗っていた、海から現れた金色の雌雄の亀。
浦島太郎の亀。

全て同じものであり、饒速日命のアマノトリフネを意味する。

 

すべて彼らにたどりつく。

 

(☆八大龍王と弁財天 1 ~

(☆→久士布流多気*櫛布留岳は脊振山  ~二柱の竜~)

(☆→八大龍王と弁財天 1 ~浦島太郎~)

(☆→八大龍王と弁財天 2 ~神功皇后伝承~)

(☆→八大龍王と弁財天 3 ~籠神社の天火明命と豊受大神~)

(☆→八大龍王と弁財天 4 ~三輪の神は八大龍王~)

 

*この話の他にも神話がさらっと書かれてあった。

 彼らと関わりがある話だから、そこにある。

 

(つづく)

 

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